【概要】
Apple Watchの「高血圧パターン通知」は、光電容積脈波(PPG)を30日間解析して「高血圧の可能性」を通知するスクリーニング機能です。
診断ではなく、受診を促す補助手段として有用ですが、感度は低めで補助的利用が原則です。
血圧を直接測定する機能ではなく、血圧値は表示されません。
対象は22歳以上で高血圧の診断歴がない人で、妊娠中は対象外です。

この機能は、Series 9以降など限られたモデルで利用可能です。
年齢22歳以上で既往の高血圧・妊娠では対象外です。
通知はバックグラウンドでPPGパターンを30日で評価します。
通知後はカフ式血圧計で7日間測定し、医師と共有するよう案内されています。

【根拠】
Appleが行った臨床検証試験では対象:2229名(高血圧未診断成人)、基準血圧:OMRON Evolv 上腕式血圧計、30日間、1日2回の家庭血圧測定とApple Watch装着にて評価が行われました。
成績は性別・人種・皮膚色による有意な性能差は認められませんでした。
全体感度(高血圧があることを的中させる確率)は約41.2%、特異度(高血圧が無いことを的中させる確率)は約92.3%と報告されています(=見逃しはあり得るが、陽性的中率は比較的良好)。
Stage2高血圧(収縮期血圧160mmHg以上180未満かつ又は拡張期血圧100以上110未満)の感度は53.7% でした。
FDA承認済み機能で、臨床的有用性の裏付けが進んでいます。

【注意点・例外】
PPG依存のため、皮膚色、装着状態、不整脈、動作アーティファクトで誤差が出る可能性があります。
この機能は治療中の高血圧のモニタリング用途ではなく、未診断者のスクリーニングが目的です。
通知がなくても高リスク例(肥満、糖尿病、脂質異常症、慢性腎臓病、心血管疾患、睡眠時無呼吸などを持つ方)を無条件で安心と考えないでください。

【運用上の推奨】
通知を受けたら落ち着いて上腕式家庭用血圧計で朝晩数日間血圧を測定し、記録してください。
医療機関で診察・診断(白衣高血圧/家庭血圧の評価含む)を受けることをお勧めします。
高血圧既往の方や妊婦は機能対象外なので、別途適切な管理を継続してください。

【要約】
Apple Watch高血圧パターン通知は、PPGを用いた30日間の受動的解析により、未診断高血圧の可能性を通知するFDA承認済み機能です。
感度は約4割と高くありませんが、特異度は9割以上と高く、偽陽性を抑えた設計です。
Stage2高血圧では感度が5割を超え、重症例の拾い上げに有用です。
診断目的ではなく、家庭血圧測定・医療受診への橋渡しとして位置づけるのが適切です。

参考資料:Hypertension Notification Feature on Apple Watch(2025年9月)



ウェブ問診
ウェブ予約